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あなたの街はどんな街?エリアマーケティングで集客力アップしよう〜後編

マーケティング
  • hatena

前回のブログでエリアマーケティングの事例について取り上げました。ペットが多い街であればペット同伴可にし、観光客や外国人が多い街であれば英語のメニューを活用し、ハッピータイムを活用して時間限定で割引をするものでした。今回は、より実践的にその活用について具体的な方法と簡単な流れをご紹介したいと思います。

エリアマーケティングの流れ

エリアマーケティングは、大きく「1地域の調査」、「2お客様の調査」、「3 テリトリー・集客施策の設定」、「4 施策実施・効果測定」という流れで進めていきます。それでは、各項目について具体的に説明していきます。

地域の調査

最初にすべきことは、「地域を知る」ことです。地域をいくつか区分することで、それぞれのエリアごとの特性を把握します。最近は安価に使えるGIS(地理情報システム:Geographic Information System )や統計データを紹介するサイトも増えてきているので、それらを活用するのも一つです。

地域地図参考:GIS関連で便利に使っているサイトまとめ

① 地域の区分

  • 区分基準は…
都道府県、市区町村、番地等の行政界/自店舗周辺エリアごと、など

② 統計データの調査

  • 産業特性:農林地区・水産地区・工業地区・業務地区・住宅地区との違い
  • 地域体質:地域は地元に密着しているか・企業は他地域からくることが多いか
  • 交通量:時間帯別の交通量、どこからどこへ移動するのか

③ 地域特性の調査

  • 前回のブログでご紹介したような外国人口比率や、ペットの所有率など

地域別の統計データは区役所などで出されているケースもありますが近辺を頻繁に出歩いてみることでより確かなデータが手に入ります。① 地域の区分、② 統計データの調査、③ 地域特性の調査をしっかり押さえて、どのようなお客様が見込めるのか、調査と分析をしていきましょう。
参考:ペットフード協会 平成25年 全国犬猫飼育実態調査 / 目黒区の今月の人口

エリアマーケティングで大事なお客様の調査

人の顔が?

地域の特性を把握した後、次にすべきことはお客様を知ることです。地域に加え、お客様を知ることでより具体的にどういったお客様をターゲットとするべきかを策定します。そうする事でそういったターゲットが好む様なサービスを提供することができ、リピーターの増加や新規顧客の獲得へと繋がります。是非じっくりと調べてみてください。

① 人口・世帯数の調査

人口や世帯数が多いか・少ないかだけでなく、1世帯あたりの人数や、年齢分布によってお客様の階層が想定できます。お客様の階層を知る事によって、どのターゲットに的を絞ってサービスを提供すればよいかが分かります。

② 個人所得指標の調査

どのような所得階層を有する地域か知っておきましょう。具体的な価格設定や購入頻度が想定できます。こうする事で、お客様にも高頻度で買ってもらえ、かつこちらも高い高い利益を得る事が可能になります。

③ ターゲットとなるお客様の策定

地域の人たち全員がお客様になることは不可能です。お店のサービス内容に合わせて、ターゲットを策定します。確かに、お客様が増えれば増えるほど利益が上がると考えてしまいがちですが、人の好みは人それぞれです。どうしたらターゲットとなるその人達が喜ぶ様な商品やサービスが提供出来るか考えてみましょう。
参考:esriジャパン GISストア

エリアマーケティングで大事な テリトリー・集客施策の設定

テリトリー

エリアマーケティングの3つ目は、テリトリーの設定と集客施策の設定です。

ターゲットとなるお客様を想定し、地域特性にマッチした店舗を展開していく際に肝となるのはテリトリー(商圏)と集客施策です。まず、顧客地図として、ターゲットとなるお客様が多く住んでいるエリアに印をつけ、その上で、統計データ、地域特性・交通量から自店舗のテリトリーを設定します。

次に、集客施策の設定です。①展開エリアの選定、②競合店舗の考慮、③集客施策の策定の順番に進めていきます。

① 展開エリアの選定

顧客地図を作成し、ターゲットとなるお客様のエリアを選定・把握します。加えて、どうやればそういったターゲットが取り込めるかを考える必要があります。

② 競合店舗を考慮

展開エリアには、同じような業種、同じようなお客様をターゲットとしている店舗について考えましょう。競合相手との差別化によって、より魅力的なお店であることをアピールします。逆にこれをしておかないとその他大勢に埋もれてしまい、利益を上げる事が出来なくなってしまいます。

③ 集客施策の策定

お客様の求めるニーズ(属性・店内・街頭アンケートなどで調査)、競合店舗との差別化(お客様からみて何が違いなのか)を考慮し具体的な販促施策を策定します。

エリアマーケティングで大事な施策実施・効果測定

地域・お客様を知り、テリトリーを設定した後は、集客施策を実施し、効果を見ながら改善活動を繰り返していきます。施策の実施・効果測定を繰り返すことで、施策の費用対効果の向上が見込めます。1度設定したものが必ず上手くいくとは限りません。トライアンドエラーを繰り返す事でより多く集客する事が大事になってくるのです。

① 集客施策の実施

さまざまな媒体で広告・販促をします。ターゲットとしている顧客がどのような場所に住んでいるのか、どのようなものを普段から良く使うのかを考慮しましょう。例えば近所に商店街があり、顧客が良く商店街を使うのであればポスターを使うのが良いでしょう。また、ターゲットにしているお客様はスマホのサイトを使っているという事が分かっているのであれば、サイト欄の広告に掲示されやすくしてみるというのも手だと思います。

② 施策の効果測定・見直し

どのような広告媒体によるによる宣伝が効果的になったのか、どのような人が顧客となったかを分析します。また、競合店舗と比較し、効果の度合いを測定します。そしてより効果的な方法に改善します。

③ ①〜②の繰り返し

より多くの顧客を獲得するためには、①集客施策の実施 ②施策の効果測定・見直しの繰り返しが大切です。

あなたの街はどんな街?エリアマーケティングで集客力アップしよう〜後編のまとめ

以上、今回はエリアマーケティングの具体的な方法と簡単な流れについて紹介しました。一見、やることが複雑かつ多く、面倒と思われがちですが、大手企業では当たり前のこととして実施されています。しかも、提供している商品やサービスに関心を抱いてくれそうな顧客の層にダイレクトにアプローチしていくというのは利益を上げる上ではとても大事な事になってきます。

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