店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

SNSプロモーションには使い分けが必要!あなたは何を使う? アイキャッチ画像

SNSプロモーションには使い分けが必要!あなたは何を使う?

マーケティング
  • hatena

ジャストシステムは2016年3月11日に「マーケティング、販売促進」の職種対象に実施した『SNSプロモーション活用実態調査2016』の結果を発表しました。今回は、この調査結果をご紹介しながらSNSの特性と使い分けについて考えていきたいと思います。

販促や認知度向上のためにSNSプロモーションを使うメリット

販促および自社商品の認知度向上にSNSを使用するのは非常に効果的な事です。例えば莫大な費用をかけてCMを流すより、自分の商品に興味を持ってくれそうなグループに焦点を定めて宣伝した方が効率的に売り上げを上げる事が出来ます。加えて、近年ではインフルエンサーという特定の分野において影響力がある人に取り上げられることによって一気に知名度が上がっていくこともあります。

SNSで大事なポイントはクオリティーの高い写真を継続的に投稿する事にあります。そうする事で、特定のニーズを持つ人たちが徐々に集まって購買意欲を高める事が出来ます。SNSマーケティングにおいてターゲットやペルソナを絞る事はとても大事なのですが、それ以上に目的によって何のSNSを使うかを決める事が大事なようです。

ジャストシステムは2016年3月11日に「マーケティング、販売促進」の職種対象に実施した『SNSプロモーション活用実態調査2016』の結果によると、マーケティング担当者が、今後マーケティング活動や販売促進活動に使いたいと考えているSNSは、全体平均ではFacebookが最多でしたが、販促や売上拡大ではLINE、ブランドや商品などの認知度向上ではInstagramが最も多いなど、目的により利用したいSNSが異なっているという結果になりました。

販促や認知度向上のためにSNSを使うのはとても効果的ですが、SNSで何をしたいのかを明確にしておかないと効果が薄れてしまう可能性が高まってしまいます。以下ではデータに基づいてそれを分析していきたいと思うので、是非ご覧ください。

SNSプロモーションを考える上でマーケティング活動や販促活動に活用しているネット媒体は?

「ホームページ」を挙げたマーケティング担当者が最も多く(67.9%)、次いで「SNS」(35.3%)、「メルマガ」(31.7%)、「ブログ」(20.4%)という結果になりました。その中で注目なのは「SNS」の活用が若干ですが「メルマガ」を上回っているという事です。

これはTwitterやInstagramなどと言ったSNSの使用率が若者の間で高まっているという事が背景にあると思われます。またマーケティング側も若者を中心に販促していきたいという戦略が見えてくるのかも知れません。

マーケティング活動や販促活動に活用しているネット媒体は?出典:markezine 売上拡大に使いたいSNSは「LINE」/SNS次年度予算「増やしたい」に3割【ジャストシステム調査】

タブレット端末とパソコンの2015年出荷数

タブレットとパソコンの国内出荷推移出典:blogos 記事 団藤保晴2016年03月13日 22:402016年はタブレットがパソコンを逆転する年に プレスリリース《2015年国内タブレット端末出荷概況》と同《2015年国内パソコン出荷概要》より

また、上記の2015年の国内タブレットの出荷数がパソコンの出荷数を超えたというデータからも分かるようにユーザーのインターネットに接続する端末がパソコンから「スマホ」「タブレット」に変化をしているという事も頭に置いて「ホームページをブックマーク<アプリをダウンロード」「企業メルマガ<企業SNSからのメッセージ」「メルマガクーポン<アプリクーポン」など、今後のユーザーの傾向などを見据えてネットを活用した販促計画を考えていく必要があるでしょう。

今後SNSプロモーションを活用する目的は?

今後SNSを活用する目的は?出典:markezine 売上拡大に使いたいSNSは「LINE」/SNS次年度予算「増やしたい」に3割【ジャストシステム調査】

最も多くのマーケティング担当者が挙げたSNSは「Facebook」(21.7%)取りましたが、目的別に見てみると「販売促進・売上拡大」を狙う場合に使いたいSNSとして「LINE」(59.1%)、「ブランド・商品などの認知度向上」を目的とする場合は「Instagram」(45.5%)が多い結果になっています。

なぜ「販売促進・売上拡大」や「ブランド・商品などの認知度向上」を目的とする場合にFacebookではないのでしょうか。詳しくは後述していきますが、Facebookでは集客が難しい事が要因にあるようです。Facebookはプレスリリースなどの情報公開には適していますが、「売上げアップを狙った来店告知」「Facebook経由の直接的な購入」などのセール的な要素で訪れているユーザーは少ないため効果実感が薄いなどが考えられます。

その為、「販売促進・売上拡大」を狙う場合に使いたいSNSとして「LINE」、「ブランド・商品などの認知度向上」を目的とする場合は「Instagram」が多くなると考えられます。

では次になぜ「販売促進・売上拡大」を狙う場合にはLINEなのでしょうか。それはLINEがメッセージ性があるからと考えられます。写真付きで商品を宣伝できるので、商品の良さを言葉で精一杯伝える事が出来ます。

ではなぜ「ブランド・商品などの認知度向上」を狙う場合は「Instagram」なのでしょうか。それは写真の投稿に特化しているからだと思います。クオリティーの高い写真を継続的に投稿すれば、徐々に多くの人に商品やブランドについて知ってもらえます。

特性別にSNSプロモーションの使い分けをしている?

Twitterの効果は「ブランド認知向上」

Twitterを活用している企業は「ブランド・商品などの認知度向上」を挙げる人が最も多く(41.3%)、「情報を拡散できる力が大きいこと」(34.8%)、「ブランド・商品などのファン増」(30.4%)などの効果を実感しています。

Twitterの効果は「ブランド認知向上」出典:markezine 売上拡大に使いたいSNSは「LINE」/SNS次年度予算「増やしたい」に3割【ジャストシステム調査】

Facebookで「集客」は難しい?

Facebookをマーケティング活動や販促活動に活用する目的として「集客」を挙げる担当者は過半数を超えたにもかかわらず、効果を実感している担当者は19.6%にとどまりました。

例えば、Facebookはプレスリリースなどの情報公開には適していますが、「売上げアップを狙った来店告知」「Facebook経由の直接的な購入」などのセール的な要素で訪れているユーザーは少ないため効果実感が薄いなどが考えられます。

上記の「今後SNSを活用する目的」データや、TwitterやFacebookという個別の調査結果からも分かるように、

  • 企業としての情報配信はビジネスユーザーなどが多いFacebook
  • キャンペーン情報などは友達内でのコミュニケーションが活発なLINE
  • ブランドの認知向上には、視覚的なインパクトを与えやすいInstagram
  • 口コミ的・瞬発力のあるタイムリーな情報拡散を狙うならTwitter

など、それぞれのSNSをよく利用するユーザーの属性などを考慮し、目的別に情報を配信するSNSをわけているということが分かります。

SNSプロモーションには使い分けが必要!あなたは何を使う?のまとめ

マーケティング活動や販促活動でSNSを活用したプロモーションに対する次年度予算は「2015年度と比較して、2016年度は増やすつもり」が30.8%、「2015年度とさほど変化なし」が29.5%、「2015年度より減らす」は10.3%と、2015年度と同等か増やすという結果となっています。

「SNSを活用したプロモーション」は、減少する事はなく今後ますます外せない手法になってくることでしょう。

しかし、実施をする際にはその「目的(情報拡散?売上げ向上?ブランディング?)」や、SNSを活用しているユーザーの特性を考慮して「SNS」の使い分けをしていくと効果的なSNSプロモーションを行えるようになるでしょう。