店舗経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を科学するウェブマガジン

インフルエンサーマーケティングを活用して自社の売り上げアップを狙え! アイキャッチ画像

インフルエンサーマーケティングを活用して自社の売り上げアップを狙え!

マーケティング
  • hatena

消費者は同じ立場から発信された体験談や評価などのクチコミをもとに、商品価値の判断をする傾向が強くなっています。その情報発信に対して強い影響力を与える人物を活用する戦略を「インフルエンサーマーケティング」といい、ネット上の情報発信について大きな影響力をもつ人物の事を「インフルエンサー」といいます。

マーケティングを考える上で重要になってくるインフルエンサーとは?

インフルエンサーインフルエンサー フォロワー出典:マイナビ プラスリード、インフルエンサー活用のマーケティングサービスを提供

影響、感化、効果を意味する「Influence」を語源とし、世間に大きな影響力をもつ人や事物を表します。情報量が多い世の中だからこそ、多くのユーザーが「口コミ」を支持するようになりました。良い口コミが広がれば、徐々に商品の売り上げも上がっていきます。

「コミュニケーション力」「信頼獲得力」「情報伝播力」をすべて備えた特定の分野に詳しい専門家やインターネット上で強い影響力を持つ個人などがインフルエンサーと言われます。具体的には、好感度の高いタレントやファッションモデル、スポーツ選手や、特定分野に詳しい専門家や知識人、インターネット上で強い影響力を持つ個人ブロガーなどが挙げられます。

そういった人たちによって1度商品の拡散が始まると、瞬く間に多くの人々の目にさらされ、より購入してもらいやすくなります。ですから、いかにインフルエンサーに商品を見てもらえるかがとても重要になってくるのです。

インフルエンサーのような影響力のある人の口コミによって情報が爆発的に普及するので、その存在が重視されるようになりました。ですから、インフルエンサーマーケティングを考えるのであれば、まずはどういったインフルエンサーに商品を気に入ってもらえるかその標的をしっかりと見定める事が重要なのです。

インフルエンサーマーケティングとは?

従来のテレビ広告のように不特定多数の人々に対してCMを放送する手法は「マス広告」と呼び、「インフルエンサー」を活用して、マーケティングを行う事を「インフルエンサーマーケティング」と呼びます。後者では主にSNSを駆使して行われる事が多いです。

従来までのマスにリーチする事を目的としたテレビや新聞の広告では、費用が莫大になる傾向にあります。しかし、全く興味の無い人達にまで告知する事は、無駄も多くコストも掛かります。それだったら、自分の商品に興味を持ってくれそうなグループに効率よく宣伝した方より多くの商品を買ってもらえる可能性が高まります。

インフルエンサーマーケティングとはTwitter、Facebook、Instagram、YouTube、ブログなどインターネット上で強い影響力を持つ「インフルエンサー」を探し出し、周囲に口コミをして貰うことで、無駄を省いて効果的に消費者に商品を浸透させる事を目的とする手法です。

最近の調査では、消費者の購買のきっかけとして、芸能人を起用したCMより、身近で信頼出来る人間からの「口コミ」が決め手になったという事を挙げる消費者が増えてきている事からも注目されている手法です。その為、SNSやYouTube、ブログなどでインフルエンサーを起用して行うインフルエンサーマーケティングは今後ますます重要になってくるでしょう。

インフルエンサーマーケティングの種類

そんなインフルエンサーを使ったマーケティングの手法としては大きく2つの種類があります。

①協力して製品PRを行う手法

商品を考える段階で広告塔と協力してすすめていくパターンや出来上がった製品に対して、インフルエンサーに情報コンテンツの発信をしてもらうパターンなどがあります。

自社製品のターゲットがはたしてどういうSNSを活用しているのか、インフルエンサーがどのSNSで発信をすることが影響力を最大化できるのか、などを検討しながらプロモーションをかけていく手法です。

②口コミによる製品PRを狙う手法

インフルエンサーが現在着目しているであろう話題や、インフルエンサーのファン層からの着目数が高いであろう話題、コンテンツなどに対してSNSを通して情報発信をしてもらう手法です。

例えば、AppleWatchの場合、AppleファンやiPhone、MacユーザーというApple製品のインフルエンサーだけでなく、ファッションアイコンと言われるファッションに強いインフルエンサーに紹介をしてもらうと、普段Apple製品に関心がない消費者も「おしゃれ・ファッションアイテム」という観点からAppleWatchに注目を集める事が出来ます。

ですから、どういった種類のインフルエンサーに注目してもらうかを考えるのも、インフルエンサーマーケティングでは重要になってきます。

インフルエンサーを活用したマーケティングプロモーション事例

パルコのプロモーション事例

パルコ 事例出典:パルコアラ

2011年、ショッピングデパート「パルコ」では、冬のグランバザールのCMに読者モデル7人を起用しました。彼女たちインフルエンサーがパルコのキャラクターと踊る「パルコアラダンス」のCMは全国に放送され、パルコのターゲット層が利用する16駅21ヶ所ではメッセージがすべて異なるポスターを掲出しました。

さらにWebサイトでは、インフルエンサー7人が実際にPARCOで購入した商品を紹介することで、「インフルエンサーがパルコで気になるアイテムは何か?」という興味をそそりました。その結果、福岡パルコと仙台パルコは開店以来最多の単日入館客数を記録。名古屋パルコでは初売り初日として過去最高売上を記録するなどインフルエンサーマーケティングの成功事例として語られています。

メルセデスベンツのプロモーション事例

p2429-4p2429-5出典:インスタグラムを使ったインフルエンサープロモーション!

「メルセデス・ベンツ」では「ベンツを詳しく知らない若い層の認知度を上げる」という事を目的に、インフルエンサーマーケティングを行いました。

米国のインスタグラム内では、自分の好きなモノをマットの上に並べオリジナリティや個性を表現するハッシュタグが流行っていたため、「マット」=「トランク」として、ハッシュタグ#GLAPacked: Pack Your Mercedes-Benz GLA「あなたのベンツになにを積み込む?」をテーマに、若い層に絶大な影響力を持つ人(インフルエンサー)たちの協力を得て企画を広めてもらうことにしました。

ゴルファー、DJ、アーティストからカメラマンまで、多岐にわたるインフルエンサーが協力したおかげで、このプロモーションは大成功しました。

インフルエンサーマーケティングを活用して自社の売り上げアップを狙え!のまとめ

口コミやレビューなどの影響力がここ数年で急激に発達し、YouTubeやFacebookなどの投稿型メディアが消費者の判断基準のひとつとなっている現代の中でネットの世界で強い影響力を持つ「インフルエンサー」の存在はネットプロモーションを行う際に欠かせない存在となっています。

しかし、インフルエンサーの力を利用したPRはともすると、「ステルスマーケティング=お金をもらってわざとPRをしてもらっている」やらせ感がでてしまい、逆効果になってしまうという恐れもあります。インフルエンサーにやらせではなく、自然発生的に自社の情報を配信してもらえためにはどうしたら良いのでしょうか?

インフルエンサーが配信する情報は、配信するインフルエンサーの趣味・趣向によって情報発信の意欲が大きく左右されるため、その製品やサービスを耳にした人が日常生活でアンテナを張ってくれるようなきっかけを作る事が求められます。

自社の情報を配信する際にも、単なる商品の良さをPRするだけではなく「ライフスタイルの中に取り入れたらどうなるか?」や「ターゲット層に影響の高いインフルエンサーとなる人を探し出し、味方に引き込む事で、より大きな成果を上げる」という事を考えながらプロモーション施策を実施していく事がインフルエンサーマーケティングにとっては大切になります。

SNSのインフルエンサーの力を利用してターゲットに近い目線から口コミ的に効率よくプロモーションをしてみてはいかがでしょうか?