投稿日: 2015年04月04日 / 最終更新日: 2019年05月10日

銭湯が無料ロッカーで100円を入れさせる心理学的財布効果

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銭湯で無料のコインロッカーを利用する際、

「なんで戻ってくるのにコインロッカーにわざわざ100円を入れる必要があるの?」 

こんな疑問を持たれたことはないでしょうか?

今回はこの身近な疑問について心理学の観点から考えてみたいと思います。

コインロッカーに100円入れるのはそもそもどういう目的なの?

調べてみると銭湯の運営サイドからは、下記のような目的があげられています。

「昔から導入されているため、詳しいことはわかりませんが、軽い気持ちで鍵を持って帰ってしまうことを防ぐ、という理由を聞いたことがあります。10円ではなく100円なのも、より持ち帰りを難しくするためではないでしょうか」(図書館)

「荷物や上着などの多いお客様が、ロッカーを気軽に3つ4つ使ってしまうと、混み合った場合に、他のお客様が入れなくなってしまうんですね。それを防ぐためというのが、大きな理由です」(スーパー銭湯)

参考: なぜ無料のロッカーなのに100円入れるの?

なるほど、確かに迷惑行為を抑止する点では一定の効果がありそうです。

本当にそれだけの目的?

自販機

写真:honey-boo ) ゚●゚(は引率係

しかし、銭湯などのコインロッカーに100円入れるのは本当にそれだけの理由なのでしょうか?それであれば、「デポジット制にするより鍵を貸出制にすればよいのでは?」と思ってしまいます。

ところで、こういう経験をされたかたはいませんか?

お風呂あがりにコインロッカーから荷物を取り出し100円を回収する。そして、その100円玉を握りしめながら2、3歩歩くとドリンクコーナーが、「あー、喉乾いたなー、あ!ちょうど100円持ってるわ!」、と。

あのコインロッカーの100円は消費に繋がりやすいのです!

ここにもうひとつ、真の目的(?)があったのです!!

「心理的財布」観点での考察

財布

この行動は、心理的財布という概念で説明するとさらに納得できそうです。

心理的財布とは、個人の価値観の違いより、同じ金額でも商品・サービスによって

お金の支払いに伴う”心の痛み”が違うとういことであり、”心の痛み”が小さければ購入しやすくなるということです。

参考: 心理的財布を開けることが、購入スイッチを押すヒント

銭湯のコインロッカーの場合は、一度100円を顧客の財布から出させることで心理的財布を開けてあげること、購入スイッチを上手く押していることになるのです。

値段の心理学 心理的財布、『心理的ものさし』

銭湯のコインロッカーの話だけでなく、ただ安ければ売れるというだけではないという消費者心理が奥深く関わってきます。

心理的財布以外の考え方として『心理的ものさし』という概念もあり、こちらも参考になるかと思います。

「この商品はあの商品と比べるとお得だ」とか、「あの店のサービスにこんなに払わさせられるなんて納得できない」といった判断をするのに、人はこの心理的なものさしを使って判断をしてることが多いようです。心理的財布と同様に、物事を判断するとき人は、この心理的ものさしをよく使っているといわれています。

ところが、この心理的ものさしは、時と場合によって、伸びたり縮んだりする、結構いい加減なものようです。そのため、よく誤りを犯すことがあります。

例えば、4500円が4700円に値上がりした時。多くの人はその200円の差をあまり気にしませんが、9800円と1万円だったら、同じ200円の値上がりでもものすごく大きな変化として測ってしまいます。

参考:値段の心理学

「顧客単価を向上させたい」、「商品のプライシングに迷っている」といった店舗経営者の方は、この心理的財布心理的ものさしという概念を踏まえて検討されると新たな発見があるかもしれません。

しかし、この仕掛けに気付いてしまうと銭湯でコインロッカーの100円を利用してコーヒー牛乳を買ってしまうたびに悔しくなってしまいますね。(笑)

まとめ

銭湯のロッカーひとつとっても、人々の心理のハードルを変化させるような仕組みがありました。

たかが100円といえども、塵も積もれば山となるように、ロッカーの数だけ消費が生まれるのであれば大きな売上げにつながっていくはずです。

心理的財布、心理的ものさし、など心理学の考え方を活用すると、ちょっとしたことで売上アップのヒントが得られそうです。

お店を運営されている方は、ちょっとした仕組みを活用することで、銭湯の100円ロッカーのようにお客様にある種簡単にお金を出していただけるように工夫されるとよいのではないでしょうか。

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